大阪市淀川区塚本のおおいし治療院の大石です。
自律神経失調症は、出ている症状の程度や、より身体症状が強いか、精神疾患が強いかで、次の4つのタイプに分けることができます。
自律神経失調症には4つのタイプがある
- 自律神経失調傾向はほとんどなく、あっても軽度のもの。
- 体の自律神経調節機構が未発達であったり、何らかの原因で弱っているタイプ。ストレスの影響はあまり受けていない。→本態性自律神経失調症
- 心の持ち方に影響されやすく、過敏な精神状態のために体の自律神経機能が損なわれているタイプ→神経症型自律神経失調症
- 日常生活のストレスが原因で、心と体の両方の症状が強いタイプ→心身症型自律神経失調症
④がさらに悪化したものとして、抑うつ型自律神経失調症もあります。
「何をするのもいやになった」「不眠が続く」「食欲がない」などの症状がある人は、抑うつ状態になっているかもしれません。
本態性自律神経失調は、自律神経の調節機能が乱されやすい体質を持っている。
この為、「いつも体の調子が悪く、気分がすぐれない」「体のあちこちに具合の悪いところがある」という悩みを抱えている。
「これといった病気もないが、体力に自信がない」という虚弱体質の人や、低血圧傾向の人に多く見られるタイプでもあります。
日常生活のストレスが発病にあまり関係していないのも、このタイプの特徴です。
神経症性自律神経失調症は、「重要な病気ではないか」と気にする人に多い。
体に異常はなく、自律神経の機能も損なわれていないのに、不安や恐怖などの精神症状が強いのが、このタイプの特徴です。
わかりやすく言えば、ノイローゼタイプの自律神経失調症と言えます。
自分の体の変調に大変敏感で、終始自分が命にかかわる重大な病気にかかっているのではないか、と悩みがちです。
心身症型自律神経失調症はストレスが原因でなる病気で、自律神経失調症の患者さんのうち、約半数に見られるタイプです。
日常生活の心身のストレスから起るもので、症状の出方も、重さも、ストレスの程度によってまちまちです。
空腹、疲労、痛みといった体が発するシグナルを無視し、怒り、喜び、悲しみなどの感情を抑えようとして、“失体感症”(体の疲れや痛みに無感覚になる)や、“失感情症”(人間本来の感情が乏しくなる)に陥ってます。
抑うつ型自律神経失調症はうつが原因で起こります。
うつの中でも、ストレスが慢性的に蓄積して、起るうつは、主に頭痛、腹痛、食欲不振、不眠などの身体症状が現れる“仮面うつ病”(身体症状の陰に精神的なうつが隠れているうつ病)となって現れます。
うつは精神症状や不定愁訴の原因となるだけでなく、胃・十二指腸潰瘍、高血圧、ぜんそくなどの内科疾患の“増悪因子”になることもあります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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