大阪市淀川区塚本の心理カウンセリングの大石です。
今回はインナチャイルドとアダルトチルドレンの違いについて考えたいと思います。
アダルトチルドレン(通称:AC)とは
1970年代アメリカの社会福祉援助などで従事する現場の方たちから発生した概念
初期の意味は『アルコール依存症の親のもとで育ち、すでに成人した人々』
(Adult Children of Alcoholics, ACA, ACoA)
※学術的な診断名ではない
その後、 『機能不全家庭(DV、モラハラなどの身体的・精神的・社会的虐待が存在する家庭)で育った人々』
(Adult Children of Disfunctional family, ACD, ACoD)と言われるようになりました。
近年においては『両親から正当な愛情を受けられず、身体的・精神的・社会的虐待、もしくは過保護・過干渉な環境で育ったため潜在的に植えつけえられた子ども時代からの心的ダメージに悩み社会生活において困難を要する人々』という意味で捉えられています。
親から虐待を受け、愛情を注がれずに悲しい寂しい思いをしたり、過保護・過干渉過ぎて自分の感情を自由に表現することが出来なかったり、幼少期に子どもらしい生活を送ることが出来なかった方は、その経験がトラウマ(心的外傷ストレス症候群)となり対人関係に問題が生じやすく、自尊心が低く、情緒が不安定な状態が続き、社会生活を健全に送ることが出来ません。
一方、インナーチャイルドは、上記ほどの環境ではなく、比較的普通の家庭で育てられてきた中でも、その人固有の感じ方、記憶の中で、心の傷を作ってしまう幼少期の内なる子供のことをいいます。
インナーチャイルドの3つの顔
■犠牲者・傷ついた子ども
虚無感、悲壮感が強く自己否定的な自意識を持った役割
■迫害者・支配的な子ども
自己防衛をするために他者否定的
他者、社会を迫害する権利があると自意識を持った役割
■救済者・自然な子ども
生き生きとしていて創造的
弱いものを助けようとしたり、共感したりする自意識を持った役割
3つのインナーチャイルドがバラバラになってしまっていることが生きづらさの原因となっています。
この3つのインナーチャイルドを『大人』として生きている、今の自分自身に統合していく。
そして、否定的に自分を感じたり 自分を縛っている感情から解放して自由にしてあげることが、インナーチャイルドの癒しと言えます。
アダルトチルドレン(AC)とインナーチャイルドは似ている点があるため、同じものだと勘違いされやすい傾向があります。
両方とも幼少期の心の傷が原因となっており、依存傾向が強いため誤解されやすくなっています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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