痛みがあるところが必ずしも治療ポイントとはかぎらなくて痛みを誘発させる原因のところに施術するように心がけています。
もちろん痛いところが原因であり結果である時もあります。
その場合、患部に直接、施術致します。
数年前の施術は悪いところに直接施術をしていました。
最近は技術の向上によりどこを施療すればどこに影響するかがわかるようになったので、治療ポイントが減少しました。
施術を受ける方が痛いところにもっと多く直接してほしいという気持ちはわかりますが、施術は量ではなく質というところを御理解いただけたらよいと思います。
何故ならば、過剰な刺激は自然治癒力を増進させないからです。
この点についてご説明致しますと、刺激は直接脳に伝わり、気持ちいいとか暖かいと感じたりしますが、これが適切に伝わらないと身体を治すシステムが正常に作動しないからです。
例えば、西洋医学でいうと痛みがあるときに痛み止めをもらったりしますが、1日何錠ときちんと決められています。
もし飲み過ぎると、どうなるかというと胃が痛くなったりします。
下痢の時に便秘薬を間違って飲んだら余計に悪くなります。
東洋医学でいうと腰痛であれば筋肉によるものであるとしたら筋肉に直接施術をすればよいのですが、関節の影響や内臓であったり、下腹部の血行不良からくる腰のツボへの反射の場合、関節の矯正、内臓や下腹部の血行不良を改善しないかぎり決して改善しません。
筋肉の問題が原因でない場合、痛い筋肉を直接施術すると脳に正しい信号が伝わらず自然治癒力のシステムが少し誤作動を起こすことが考えられます。
来院された時より悪くなったりはしませんが、治療効果が少し下がるということです。
技術も日々進歩・研鑽しており、決して楽をしようとして施術をしているのではなくて、より身体に適量でよい施術を心がけています。
技術が未熟な時は、下手な鉄砲数打ちゃ当たるということわざにもあるように手数の多さで勝負をしますが、技術が上達すると適量な刺激で最大限の効果を発揮するものです。
もし当院の数年前の施術で楽になって、今回の施術であまり楽にならないというのであればそれは施術が悪いのではありません。
今回の方が症状が前回に比べて重いのか、年齢を重ねる内に抵抗力、体力などが落ちて前回と同じようでも質が違う疾患になっているのです。
数年前の施術で治るのであれば今回の施術ではもっと早く治るはずです。
何故こういうことがいえるのかというと、施術方法を変える時は必ず前回の方法と今回の方法を試してより結果が出る方法を何回も試験をして選んだ結果であるからです。
先程も申しましたが、特に年齢を重ねる内に抵抗力、体力などが落ちて前回と同じようでも質が違う疾患について考えなければなりません。
その時は自己の生活習慣(食事・運動・休息)、環境(職場・家庭)、精神的な状態(ストレス)などを見直し改善されることが必要になってきたということです。
機会があればどのように改善すればよくなっていくのかアドバイスさせていただきます。
最後までお読みいただきありがとうございます。